伝説の戦士でいこう

 ようやっとAC5のサウンドトラックが届き……ってデカッ!そして重ッ!
 四枚組か……歴代トップの分量だなあ。しかしよく考えればアーケードモードのBGMも完全新規だったし、ストーリームービーでもBGMの使い回しは無かったから量が多くなるのは当然か。

 ひとつのモチーフをいくつもアレンジして別の曲にするというのはゲームのみならず様々な作品で使われているが、これが下手だとどの場面でも同じ曲かよというツッコミが先に来る。
 今回のAC5の場合、代表的なものだと「Ballistic Missile(散弾ミサイル)」「Scinfaxi(シンファクシ)」「Hrimfaxi(リムファクシ)」の3曲、「8492」「Mask」「Grabacr(グラーバク)」の3曲、ストーリームービーBGMだと「Razgriz」のアレンジが何曲も使われている。ラストステージ曲となる「The Unsung War」も同様だ。

 以降完全なネタバレ。

 「シンファクシ」と「リムファクシ」はゲーム中出てくる敵の巨大潜水空母。潜水艦とは思えぬその強力な対空兵装に艦載戦闘機(「シンファクシ」はハリアーやF35といったVTOL機だが「リムファクシ」では機動力のバカ高い無人戦闘機にレベルアップ)、そして一定高度以上に上昇していないと問答無用で撃墜される散弾ミサイル(前作04のストーンヘンジ砲撃と基本的には同じ)でプレイヤーを悩ませるボス。BGM中には潜水艦の探信音のような音が混ぜられ、「ああ、潜水艦を相手にしてるんだなあ」と妙な感慨を抱いてしまう。

 同様にゲーム中で二度対決する事になる8492飛行隊……正式にはベルカ空軍グラーバク戦闘隊。最初はF15S/MTD、そしてS37(ゲームオリジナル)を駆ってプレイヤーの前に立ちはだかる強敵のBGMはどこか緊迫したもので、どことなく前作04で黄色中隊を相手にしているような感覚になる。

 ラストステージ曲も交響曲風+バックコーラスで雰囲気は満点だ。前作04も同じ感じだったが、最近ラスト戦闘では交響曲風にバックコーラスをつけるのが流行なのかしら。


 そうそう、欠点もあるのよAC5。
 一番はAWACSサンダーヘッドの声(日本語版)が冷静すぎる感じ。まぁ例の墜落シーンで感情込めて落差を出そうという意図は理解できるのだが……なので、AWACSオーカ・ニエーバの方が圧倒的に僕好み。
 あとは字幕の誤字が多い&意味の通らない文章がいくつか。良作なんだからこういう細かい所にもこだわって欲しい。