自分のキャラが大好きだー!

 某アニメの某女性脚本家は、自分の作り出したキャラに思い入れしすぎて他人に脚本をあまり書かせないと言う話を聞いた。話半分にしてもちょっとどうかと思う。その某アニメの最近を伝え聞くと、何だか真実味が出てくるから不思議だ。

 自分の作品に登場させるキャラクターに思い入れを抱くのは決して悪い事ではないと思うし、その思い入れがプラスに働けば、キャラクターはより生き生きと動き出すだろう。かく言う自分も、自分の作品に登場させるキャラクターには並々ならぬ思い入れがある。カッコよく動かしてやりたいと思うし、可愛く描写してやりたいと思う。

 しかしこれがマイナス方向に傾くと事態は一変する。自分自身でキャラクターの動きを制約してしまい、不特定多数の「読者(あるいは視聴者)」に向けられるはずの作品は製作者(自分自身)にのみむけられた自己満足の集大成とでも言うべきものに成り下がる。
 よく「二次創作は自己満足だ」という意見を聞く。一面では全くその通りだ。公式作品の世界設定やキャラクターを無断で拝借し、自分の好きなように動かす。確かに自己満足と言っても差し支えない。
 だが、自己満足だからといって「自分以外の第三者」が読む可能性がないわけではないのだ。
 その「自分以外の第三者」が読んでくれる可能性が1%でも残っている限り、「二次創作だから自己満足だ」と決め付けるべきではないと思うのである。
 その明確な区別は、「自分以外の第三者が読んでくれているという可能性」を考慮して作品を作る事だと思うのだ。

 そこんところどうよ、○澤氏。