バス

 某社の就職説明会のため東京へ行ってきた。行きは新幹線、帰りは夜行バス。

 実は夜行バスを使うのは今回が初めて。午後4時に予約しに行ったら、次のバスは夜10時発……ぽっかりと6時間できてしまったので、暇つぶしに本を買った。

 竹井慶有「南の空に下駄はいて」
 これは旧海軍水上偵察機乗りの手記。華やかな戦闘機隊の話ばかりじゃなくて、こういう縁の下の力持ち的な役割を担った部隊と機体の話もなかなか面白い。

 残り二冊が今回最大の収穫だった。
 福井晴敏「Twelve Y・O」「亡国のイージス
 「終戦のローレライ」を読んで以降ずっと探していたのだが、ここでようやく手に入れる事ができた。「特殊な力を持ったスペシャリスト」はあくまで脇役でしかなく「実直で人情味あふれる普通の自衛官のオッサン」が真の主人公。こいつを読んだあとでは自分の「夜のむこうに」なんて恥ずかしくて恥ずかしくて……

 この人の一万分の一でもいいから、うまく書ける様になれたらいいなあ……

 ちなみに待ち時間だけで読み終わることはできず、車内で読書灯を頼りにずっと読み続けていたおかげで寝不足気味……というか夜行バスではよく眠れない。